おはようございます。
今日は自分が過去読んだ約200冊の本の中でずば抜けて面白かったミステリー小説を10作品選定していきたいと思います。
このGW中に時間を持て余している方は是非、この記事を参考に本の選定をしてみてください。
〜おすすめのミステリー小説〜
とりあえずタイトルを紹介してからまたおすすめのポイントを書いていこうと思います。
以下のタイトルがおすすめのミステリー小説です。
・片想い 著者:東野圭吾
・天使のナイフ 著者:薬丸岳
・ラストナイト 著者:薬丸岳
・護られなかった者たちへ 著者:中山七里
・イノセント・デイズ 著者:早見和真
・正体 著者:染井為人
・ある男 著者:平野啓一郎
※なお、ここから下の作品のおすすめポイントはネタバレを含む内容になっていますので、ネタバレが苦手な方は下記を読む前に紹介したタイトルの小説を読むことをおすすめします。
〜13階段 著者:高野和明〜
この作品は第47回 江戸川乱歩賞受賞作で筆頭のおすすめ作品です。
内容は犯行時刻の記憶を失い、冤罪で死刑囚となった樹原亮の冤罪を証明するために刑務官の南郷と前科者の三上でその事件の捜査をしていくという話です。ざっくりそんな流れなんですが、おすすめポイントは刑法の考え方について本書では語られており、なぜ死刑が必要なのかについて物語の最中で語られていきます。その中で死刑制度で最もやってはいけないことが、冤罪の死刑囚に死刑を執行することでありそれ防ぐために奔走する2人の姿や遺族の憎悪など色々な角度からアプローチされていてとても完成された作品です。
〜片想い 著者:東野圭吾〜
この作品のテーマは、「LGBT」です。
近代社会でも大きなテーマになっている「LGBT」について、2004年8月に出版された本で著者の考え方だとは思うのですが、とても共感することのできる考え方を述べられていて、作品自体はある事件を捜査しながら結末に迫っていくような話ですが、自分はそのメビウスの輪を基に考えられた男女感などなかなか考えさせられる内容になっていてミステリー小説としても楽しめつつ、男女感について考えさせられる内容になっており、とてもおすすめできる作品です。
〜天使のナイフ 著者:薬丸岳〜
この作品は薬丸岳さんのおすすめ記事でも紹介いましたおすすめ作品です。
テーマは「少年犯罪」です。愛する妻を少年3人組に殺害され、少年たちは「少年法」が適用され実刑にはならず数年が経った現在から物語が始まり、妻を殺害した少年の1人が殺害されたことで物語が動きます。刑事に犯人として疑われ始めていると感じた桧山は独自に調査を始めます。そして、生前の妻とっていた不可解な行動を基に調べていた結果思わぬ過去を知り、それが妻の身に起こった事件とも関係してたという衝撃のミステリーです。この話は「少年法」を加害者側と被害者側の双方からの目線で理解することができ、少年法が被害者と加害者双方の主張を基に構築され、正しい運用を行えば素晴らしい法律なのだと理解できる内容になっています。気になる方は是非読んでみてください。
〜ラストナイト 著者:薬丸岳〜
この作品も薬丸岳さんのおすすめ記事でも紹介したおすすめ作品です。
この作品はテーマというか一言で言うのであれば、生涯を亡き妻への復讐に捧げた男の話です。
最初は、顔全体に刺青を入れていたり、刑務所に出入りを繰り返しているあたり正直最初は片桐がなんのためにこんなことを繰り返しているのか想像もできませんでしたが、彼を知る人物から章ごとに語られていく人物像から本当にこんなことを行う人なのか?なぜこんなことをしているのだろうかといった疑問が徐々に自分の中から出てきて、最後に彼の真実を知るとき、それはもう涙なしでは語れない、そんな話です。この作品はほんとに片桐という人間がどれだけ不器用で愛情深い人なのかというのを表現したかったんだと自分は感じました。気になる方は是非読んでみてください。
〜護られなかった者たちへ 著者:中山七里〜
この作品は実写映画化もされていて、自分は映画も見ましたが正直映画よりもこの作品は小説の方がいいように感じました。
正直、小説を読む方は映画より小説の方が良かったと思う人多いとは思いますが、この作品は特にそう感じました。
この作品は「生活保護」にフォーカスした作品になっていて、真に受給されるべき人間に生活保護受給がされず、主張が強い者や別に受給せずとも生活ができる人に実態として配布されているいたりとその実態が描かれています。この作品は起承転結の起の部分で起きる殺人事件を解いていく形で展開されていきますが、社会の実情や実態を描き、ある種の社会への問題提起にもなっているように感じます。気になる方は是非読んでみてください。
〜イノセント・デイズ 著者:早見和真〜
この作品は、一言で言うなら悲しすぎる少女の話です。
この少女は田中幸乃といい、彼女は少女の頃から現在にかけて犯した罪を自白し、罪に問われてきました。
そのため、事件事態は大した調査もされずに幸乃の自白により処理されてきていました。しかし、小説の中で語られる彼女の過去から全て実行したのは彼女自身ではなく当時仲良くしていた友人や恋人の罪を自ら被ったからだった。罪を被ってもらった友人たちは幸せなのか。この本は非常に暗い内容になっていますが、おすすめした理由はとても印象に残っているからです。
田中幸乃は最後の描写で自ら死刑台に立とうとするシーンが非常に印象深いですが、なぜ彼女は自ら進んで死刑に処されることを選んでしまったのか。正直ここについては色々考えさせられます。是非本書読んでみてください。
〜かがみの孤城 著者:辻村深月〜
この作品は不思議の国のアリスのようにかがみの世界に入れるという設定の世界観であり、一部ファンタジー要素みたいなところもありますが、最後に張り巡らされた伏線が美しく回収されることからおすすめさせていただきました。
これをミステリー小説として紹介していいかについては、若干悩みましたが作品の完成度から紹介すべきだと思って書いてます。
軽く説明するとかがみの中にある孤城にあるきっかけから入れるようになり、そこにいたのは自分を含めた不登校の子供達7人(例外あり)。お互い同じ学校に通っていて、かがみの孤城で約束して学校に行くことを約束し、登校しますが誰とも出会うことはできず。なぜ同じ地域に住んでおり、同じ学校に通っているのに会えないのか?いや実は何人かには出会えていたんですが。。。そこらへんの回収がすごい気持ちよかったです。皆さんも是非本書を読んでみてください。
〜正体 著者:染井為人〜
この作品はある死刑囚の脱走から始まり、小説冒頭でその死刑囚が殺害したと思われる遺族の唯一の生き残りである井尾由子。彼女は若年性アルツハイマーを患っており、グループホームに入所していました。そこにおとづれる死刑囚と思われる青年。。。という背筋が凍るような展開からスタートしますが、死刑囚である鏑木慶一の脱走してからのグループホームに行き着くまでの経緯が語られていき、それを経緯を見ていると彼は本当にこんな犯罪を犯した死刑囚なのかと言う疑問が出てきます。そして、その道中で培った絆は確かなもので彼らは最後、鏑木圭一のためにそれぞれは追い詰められた方法で彼を助けようとします。そこらへんが結構熱いポイントではあるんですが、この物語は救われない。いや救われているのかもしれないですけど、自分的には少し納得はできませんでした。気になる方は是非本書を読んで見てくだい。
〜ある男 著者:平野啓一郎〜
この作品は、結構異質な気がします。物語の「起」に当たる部分が愛する夫の事故死です。
この夫の死をきっかけに夫と縁を切ったという親族に連絡を取りますが、これは戸籍上の別人物でした。
妻は今まで自分が誰を愛していたのか、わからなくなり以前世話になった弁護士に調査をお願いします。
その調査により、戸籍上死んだ人は生きていて、死んだ夫は原誠という人物であることがわかります。
そして、彼の過去がどれだけ壮絶で、今の生活をどれだけ大切にしていたのかがわかり、戸籍というものが社会に与える影響がどれだけあるのかというのが理解できました。例えそれを行ったのが自分でなくても。本書が気になる方は是非読んでみてください。
〜medium 霊媒探偵城塚翡翠 著者:相沢沙呼〜
この作品は、ミステリー好きならたまらない、どんでん返しからのどんでん返しです。完全に騙されます。
この作品は社会への問題提起などをしているとか、考えさせられるというような作品ではありませんが、エンターテイメントとして非常に面白いミステリー小説です。登場する人物も魅力的に描かれており、最後に見せるギャップがもうこいつは何なんだと言わしめるような内容になってます。
章ごろに完結していくような内容になっていますが、一応短編小説ではなく、一冊で完結するような内容となっており読んだ後の満足感は半端ありません。
作家の香月史郎と霊媒であり、人目を惹く美女である城塚翡翠、2人のコンビはなかなかよかったですが、まさか全てどちらかの手の上で踊らされていたとは、、、ほんと圧巻のミステリーなんでミステリー好きの方は是非読んでみてください。
以上が自分のおすすめのミステリー小説です。
どれも読み応えがあり後悔はしないと思います。
気になった方は是非読んでみてください。
和泉。