おはようございます。
今日は、東野圭吾さんの「白夜行」を読みましたので感想を投稿していきます。
自分は東野圭吾さんの小説を以前より、読ませていただいており中でも「手紙」や「片思い」には感銘を受けました。
そんな東野圭吾さんの代表作の一つだと思われる「白夜行」について書いていきます。
この物語は、二人の人物を中心に進んでいきます。
一人が桐原亮司、もう一人が西本雪穂です。
二人は数々の事件に絡んでおり、結果がお互いにいい結果となるように進んでいきます。
しかし、二人の間には直接的なやり取りはほぼ無く。
第三者の推測。主に彼らが少年、少女時代に引き起こした事件から調査を重ねている刑事の口から語られていきます。
最後、桐原亮司を追い詰めて、彼は自殺を図り。
その自殺した亮司に対し、雪穂は彼を知らないと切り捨てました。
物語の中で雪穂の口から語られた言葉ですが、「ずっと私の今までの人生は夜だった。だけど私には太陽に変わるものがあった。たとえ薄明かりだとしても、私にはそれで十分だった。」と太陽に変わるものとは、桐原亮司だったんでしょうね。
そんな薄明かりの夜をずっと生きてきたから「白夜行」なんですかね。
でも、そんな彼女は、お互いを太陽の代わりとして秘密を共有したであろう桐原亮司をあっさり切りました。
そんなお互いの利害のために、わざと引き起こした不祥事を利用して、自分の周りの人間を意のままに操る。
そんな人生で彼女は幸せなんでしょうか。
雪穂は、美貌、金、社会的に地位のある夫すべてを持ってはいるものの。
信頼や友情なんてものとは無縁な気がしました。
まあ、この話は桐原亮司が死んだことで永遠に謎であり、その刑事から語られたことが事実であるかもわかりませんけど。
なかなか、面白かったです。
類は友を呼ぶ。という言葉がありますが、
西本雪穂の周りに集まる人間は、その類であり、友なんでしょうか。
雪穂は自分が、その類であり、友であるように見せかけることで物質的に満たされているかもしれませんが、
そんな見せかけで築いた関係なんて、いつかは離れていってしまう。
そして、離れていったって代わりは幾らでもいるんでしょうね。彼女には。
まあ、彼女がこうなってしまったのも、幼少期に受けた屈辱的な体験があるからなんでしょうが。。。
彼女にとっては秘密を共有していた桐原さえも、その代わりなのかもしれません。
なかなか興味深い話です。
今後も印象に残る本を読んだ際には、感想投稿していきます。
ありがとうございました。
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和泉。