こんばんは。
私は小説家である薬丸岳さんのファンで作品をいつも読ませていただいてます。
その中で少年犯罪はテーマにされている。
「天使のナイフ」、「Aではない君と」、「友罪」について少し書いていこうと思います。
この3作、テーマは共通の少年犯罪ですが、描かれている視点がすべて異なっています。
天使のナイフ=被害者遺族側の視点から
Aではない君と=加害者家族側の視点から
友罪=加害者本人の更生後の状態をその知人の視点から
上で記したような視点で描かれています。
どの作品も罪状は殺人です。
この3作を読んでみて感じたことは、殺人まで犯してしまうということは、相手もそれなりのことをしているということです。
ただこれは少年犯罪だけではないと思います。
少年犯罪では、基本刑罰というものがない分、世間や社会からの非難というものが強いと感じました。
少年の時に犯してしまった過ちが、一生その人について回る。
その様が共通して描かれていたと感じました。
私は、別に犯罪を肯定しているわけではありません。
なぜなら、本当にしょうもない人間もいると思っているからです。
しかし、これらの作品を読んで、「Aではない君と」のようないじめによる過大なストレスから犯行に至ってしまった例もあるのではないかと考えさせられます。
天使のナイフでも主人公の妻がとってしまった行動も自己防衛のため、やむなくです。
そのやむなくとった自己防衛の行動への復讐で妻が被害にあってしまっています。
友罪ではもう遥か昔の出来事で、本人は真面目に目の前のことを堅実にこなしているだけなのに過去のことが知られるだけで、根無し草のように常に点々としているような様が描かれていました。
とても難しいことで、自分でも身の回りで殺人犯がいると知ったらこんなことが言えるかわかりません。ですが、もしもしっかりと本人が罪を認識し、更生しているのであれば、その本人の現在の姿を評価してほしいです。
実際、本当に根の腐った救いようのない人間も中にはいます。
ですが、すべてではないのも事実であると自分は思います。
少年犯罪などに限らず、過去にしっぱいしてしまった人が周りにいたら、その人の過去ではなく、現在を評価してあげてください。
そうしていれば、きっと自分が間違ってしまったときその人はあなたの味方で居てくれると思います。
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天使のナイフ
Aではない君と
和泉。