辻村深月さんの小説「ツナグ」を読んだ感想を書いていきます。
ネタバレするので注意してください。
今回読んだ小説は5章からなっていました。
・アイドルの心得
・長男の心得
・親友の心得
・待ち人の心得
・使者の心得
内容は様々、話のテーマ的に全部綺麗な話なのかと思っていましたが、
中には人の醜いものを描いている章もあり、善いところも悪いところも人間ってものを忠実に描いているなと思いました。
自分的に印象に残ったのは親友の心得と待ち人の心得です。
親友の心得は、演劇部の二人の女子高生の親友同士の話。
今回のブログでは親友の心得の内容を少しだけ載せていきます。
嵐美砂と御園奈津は演劇部で共に努力しあう親友でした。
嵐は中学時代から演劇をしていたため、1年目から役を与えられ華やかに、対象的に御園は高校から演劇を初めており、嵐を常に立てて演劇部で活動していました。
嵐は自信家でちょっと承認欲求が強いのか、常に目立っていたいという感じで、御園はそんな嵐に不満は言わずに大人な対応で嵐を立てていい関係が築けていました。
ーそんなある日3年生が抜けて2年生が演劇の主となる部分を担うようになった。
その一回目のオーディションで主役に嵐、御園の二人が立候補しました。
嵐はいままで自分を立てていた御園が自分に歯向かっているように感じてしまい険悪な雰囲気に。
御園は周りの人間にどう見られているか、どうすれば楽しめるかそういう部分に優れていた。
その長所をフルに使ってオーディションで実力を発揮します。
反対に嵐は御園を意識しすぎて力が入ってしまい。
主役には御園が起用されてしまいました。
今まで裏方の仕事などしたことなかった嵐が劇の道具係に徹し、御園は主役になりました。
嵐はそんな現実に不満を感じ。関係はさらに悪化。
そんな中、嵐に魔が指します。
季節は冬、以前は御園と一緒に帰っていた通学路にある坂道がありました。
その坂に水道が隣接しているおり、冬に水道が垂れ流した状態で放置すると坂道が凍結し、危険な状態になる。
その水道を嵐はひねってしまいます。。。。
その翌朝、御園の交通事故が発生しました。
嵐は自責の念に駆られました。さらにあの日坂の近くの住人が御園が水道を閉めていたところを目撃していました。
嵐は水道をひねった際、視線を感じていました。
その視線の正体は御園だったのではないかを勘繰り始めます。
ツナグの話は以前より聞いていて、死者も生者も会える人は一人と決まっていました。
嵐は自分が水道をひねったことをばれるのを恐れてツナグに依頼し、御園に会おうとします。
こんな感じでした。
親友の心得は人の醜い部分について描かれた内容です。
これ以上書くと長くなってしまうので、気になる人は映画か小説みてください。
映画でこの内容があるのかは、見ていないのでわかりませんが
小説の内容はすごい良かったので見て損はないと思います。
次のブログでは待ち人の心得について少し書いてみます。
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和泉。