こんにちは
久しぶりに本の感想を書いていこうと思います。
今日感想を書いていくのは、高野和明さんの「ジェノサイド」です。
前にブログでも感想を載せさせていただいた「13階段」が非常に自分の中で印象に残る作品でしたので、
その作家さんの他の作品も読んでみたくなり読んだのが「ジェノサイド」です。
本のざっくりした内容は、新人類が誕生し、その新人類のもつ能力の高さを恐れたアメリカ合衆国の大統領が新人類の抹殺を企てるというものです。
いやー、新人類同士の3次元的な会話とかすごい発想で勉強になりました。
でも、自分はこの話で言われているテーマは、集団という存在と集団の存続に影響を脅かす存在となった人について書かれているように感じました。
そう思ったのは、圧倒的な知恵を持つ新人類の子供を守ろうとする人と抹殺しようとする人が描かれていました。
アメリカは新人類を抹殺するためにあらゆる手段を取って殺そうとしてきますが、その行動を起こすことがその新人類の人格を歪め、あらぬ選択をさせてしまうリスクについて書かれています。
どんなに強力な力を持っていようと、それを扱うのはその力を持つ人間の人格であると。
なかなか心に刺さりました。
ですが、昔、現生人類とネアンデルタール人とで生き残っているのは現生人類ですが、実はネアンデルタール人のほうが頭部の大きさは大きかったようです。
そして、ネアンデルタール人の化石なのかよくわかっていませんが、発見された体からは外傷などが多く見受けられたみたいです。
それは、現生人類がネアンデルタール人への攻撃によって、種として生き残ったのではとの考察もありました。
つまり、集団の存在を脅かす存在への攻撃は、人間としての本能なのかもしれません。
種として生き残るのは、この攻撃があるから生き残れるのかもしれません。
しかし、先ほども述べたように「どんな強力な力を持っていようと、それを扱うのはその力を持つ人間の人格」なのです。
どちらが人として正しいか、私にはわかりません。
ですが、集団で排除するよりも、協力してともに歩むほうが人間として崇高であると感じます。
まあ本能で動くか理性で動くかということだと思いますが、まあ自分はどっちも正解だと思います。
ただ選べるのであれば理性で動きたいと思いました。
こんなことを考えさせられた作品でした。
またいい本があれば感想を書いてみようと思います。
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和泉。