おはようございます。
今日は川村元気さんの小説を読んですごい考えさせられたのでそれについて書いていきます。
小説のタイトルは「億男」、テーマはお金と幸せについて。
弟の保証人になり、三千万の借金を肩代わりした一男。
昼は図書館で司書として働き、夜はパン工場で働いて、月に約40万を稼ぎますが、
そのほとんどが借金の支払いに回される。
そんな日々を過ごしていたら、懸賞で当てた宝くじで3億円が当選します。
いきなりの出来事に嬉しい反面、恐怖してしまう一男。
お金の使い方について、親友の九十九(つくも)に相談にいきます。
九十九はある事業を成功させ、現在1000億を越える資金をもっていました。
そして、九十九は大学生時代にこう言っていました。
「お金の正体を知りたい」と、一男はその言葉の答えを今なら手にしていると考えました。
九十九はとりあえずお金がどんなものか使ってみようと提案します。
それで大規模なパーティをそこで開催しますが、その夜明け。
九十九と一男の三億円が消えてしまっていました。
一男は九十九の行方を捜すため、かつて九十九と共に事業をしていた3人に会いに行きます。
名前は十和子、百瀬、千住です。
名前も数字になっているので覚えやすかったです(笑)
そこで彼らと九十九に過去なにがあったのか知ります。
十和子は美女で常に裕福な人と交際していました。
しかし、付き合いを続けていると付き合っている相手とその人が持っているお金どちらのことを愛しているのか分からなくなる。
九十九との交際はそんなことは最初は感じなかったのですが、
時間の経過とともにやはりどちらが好きなのか分からなくなってしまった。
お金とはいろいろなものが手に入るが、それと本人はべつものそう考えるようになってしまった。
そんなこと気にしなければよかったのにと、十和子は思っているようでした。
そして、彼女は成功させた事業を買収して手に入れた十数億円とお金に興味がない現在の主人を別物として愛することで自分を保っている。
ここでは、お金についての恋愛観について考えさせられたような気がしました。
百瀬とは競馬場で会います。
百瀬も同様に事業買収で手に入れたお金でギャンブルにのめりこんでいます。
一男にギャンブルを進め、百万でかけてみろと百瀬は提案します。
そこで賭けた万馬券で一男は一億円を当て、億男に返り咲きます。
百瀬はさらにお金を増やせると最終レースで自分の馬が出ること、そして、勝てる根拠を一男に教えて最終レースに勝った一億円を賭けさせました。
そして、競馬が始まり、まさかの騎手が転落。
一男は再び一文無しへ。。。
しかし、百瀬は言います。初めから馬券など買っていなかったと、
さらに続けて、今、頭の中で増えたり減ったりしたものそれこそがお金の正体だと教えます。
ここではギャンブルのついて語られている気がしました。
そして最後は千住。
千住は新興宗教の教祖になっていました。
ここで何が行われていたかというと一万円札を破らせること。
意味が分からなかったのですが、一万円はただの紙であるが、それには一万円の価値がある。
その先入観を無くせば、金というものはただの紙であり、金属であるということ。
ここではお金そのものに、それ相応の物質的価値があるわけではないことを言われている気がしました。
そして、千住は九十九のもう一人の親友でした。
そこで、九十九と彼らに何があったのか語られます。
そこで同志であった彼ら。十和子、百瀬、千住がお金によって九十九を裏切ったことを知りました。
そして、妻の万佐子と一緒に娘のバレエの発表会を見に行きます。
そこで、娘の成長とお金で手に入れることができないことを一男は知ります。というより、思い出します。
万佐子と借金が原因で別居していましたが、万佐子は言います。
あなたが本当に望めばお金がなくともやり直せた。と、、、
一男が何をするのか明確になった時、九十九が再び一男の前に現れ、三億円を返します。
九十九は一男のためを想い、お金を持ち去った。
で、お金とは何なのか身をもって教えたんだと自分は思いました。
お金とは、なんなのか。
すごいテーマだと思いました。
お金で買えないものより、お金で買えるものが多い世の中。
そんな中で自分はお金に使われるのではなく、お金を使える人間になりたいです。
お金のために自分があるのではなく、自分のためにお金があると。
主たるところを間違えることがないように生きていきたいですね。
お金って何なんですかね?(笑)
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和泉。