こんにちは
平野啓一郎さんの「ある男」の映画化が決まったみたいなので読んでみました。
初読みの作家さんだったので、どんな作風かは知りませんでしたが、読みやすく推理小説好きな人にはたまらない作品だと思いました。
物語の冒頭に「谷口大祐」と呼ばれていた男が事故で急死するところから始まります。
「谷口大祐」は実家と縁を切っている様な状態だったので、谷口大祐の嫁は親族とは会ったことがなかったのですが、訃報を連絡するため実家に連絡を入れました。
そこで谷口大祐の兄と会うのですが、写真を見るなりこの人には見覚えがないといい、今回事故で亡くなった人は谷口大祐ではないことが判明しました。
嫁のかつての伝で、弁護士の城戸が今回の件を調査することになるのですが、、、
谷口大祐の正体や戸籍交換をしてしまった背景、育った環境、さらには本当の谷口大祐の生死等も絡みとても読み応えがありました。
この作品は必ず映画まで見ようと思ってます。
戸籍というものがどれだけ曖昧なものなのかや当事者ではないのに受ける理不尽。
いろいろなものが背景にありとても良かったです。
ここでは谷口大祐だった人と表現しますが、彼がここまで行き着くのにどれだけの苦労や屈辱があったのか。そして、たどり着いた先はとても幸せであった。
そんな「ある男」の人生を追う。そんな話になります。
とても良かったので、気が向けば読んでみてください。
下記はAmazonのリンクです。
和泉。